腰部脊柱管狭窄症と腰痛の関連性
腰部脊柱管狭窄症と腰痛の関連性
図のように人間には頸椎、胸椎、腰椎、という骨があり、この中には神経を通す脊柱管という大切な臓器があります。
脊椎管狭窄症を招くものとしては
- 靭帯の肥厚
- 椎間板の変性、膨隆
- 椎体がずれる
- 骨が変形し脊柱管を圧迫する
などといった原因が考えられます。
その中でも②はヘルニアと呼ばれるもので、正確には椎間板の髄核というものが流出するのですが、これは若年層に多く③はすべり症と言われるものが関与し①.④は高齢者に多くみられるものとなります。
他にも腰に変形が出る側弯症などで神経症状が出ることもありますが、まずは狭窄症について考えていきましょう
そもそも脊柱管が狭くなることで腰痛は起きない?
脊柱管狭窄症の一番多い訴えとして歩行障害があります。
間欠性跛行とよばれ、歩き始めはいいもののしばらく歩いていたら腰の負荷が上がり足に痺れや締め付け感が出て歩けなくなるというもの…。
しかし実際に施術を行っていく中で、純粋に狭窄症のみで来院される方の多くは腰痛を抱えていないことが多いです。
痛くはないんだけど歩けない…という訴えが多いです。
これはなぜなのでしょうか?
痛みは血液やリンパ、神経が通っている場所でとても敏感に感じます。
骨の周りには骨膜という神経やリンパ、血液が豊富な膜があります。ここが傷つけられると痛みが強く出るので、④の骨の変性で骨が重力により押しつぶされ骨棘となり尖ってきてしまうと骨膜を傷つけ痛みが出ます。
この骨棘が原因で脊柱管も圧迫し、狭窄症も起こすのですが…これって別に脊柱管が狭くなるから痛いのではなく、骨がとがって刺さるから痛みがでているんですよね。
なので厳密に考えれば脊柱管が狭くなるという症状と、骨がすりへり尖ってきた骨が骨膜を刺激しているから痛い、という二つの現象が重なっていると考えられます。
なので、脊柱管が狭くなる=痛みが出るというものではない、ということです。
痛みの原因を一つとして考えないことが大事
レントゲンやMRIで撮影し、骨が狭いと言われた。
だから痛みの原因としては骨が狭いからなんだ。と思うのは早計です。
上記の例のように、狭窄症は狭窄症。腰痛は腰痛と分けて考えるのがベストであると私は思っています。
サッカーなどスポーツをしていて足と膝を捻ったとして足だけを治療して膝が治ると思いますか?治るかもしれませんが、膝も同時に治療するほうがいいですよね。
症状を改善するには
- 狭窄症を治療する
- 腰痛を治療する
- 並行して治療する
こういうやり方があると思います。
どれがいいかは人それぞれで、治り方や治し方も変わってきます。
今回は痛みの原因として、原因が一つなのかどうかという話をしました。
当ブログでは当院の考え方や治療方針を話していきたいと思っています。
少しでも興味ありましたらコメントやメールを頂けると幸いです。
西日暮里しろくま整骨院 永井